人との関係

久々に新刊で読むのを買ってなかったから、読み返しをしてました。
今回はこれー。

子どもたちは夜と遊ぶ(上)

子どもたちは夜と遊ぶ(上)

子どもたちは夜と遊ぶ (下)

子どもたちは夜と遊ぶ (下)

先月…先々月だっけ?文庫化された作品。
初めて読んだのは高校のころ。
辻村さんはデビュー作から追っかけてる作家さんなのです。大好き。
これは大学生の話なんだけど、最初読んだときなんでここに出てくる人物たちは
こんな人間関係、友人関係で生活をしてるんだろうと思ったのを覚えてる。
良くも悪くも高校までって自分の生活のメインはクラスで
1日をその同じメンバーと教室っていう箱で送るでしょ?
だからあたしなんか外に友達が多かったほうだけど
どうしてもそこが中心になって、狭いコミュニティになっちゃう。
だからかな?なんか大学生ってそういう意味ではすごく自由だろうに
なんかこの本に出てくる人たちはなんでこんなに窮屈そうなんだろうって思った。
特に月子と紫乃の関係なんかね。理解できないと思ってた。
でも、今読み返すとこのなかの人たちの関係がすごく理解出来る。
こういう関係ってあるなってわかる。
実際自分にある関係ではないけど、
そんな関係を持ってしまうの理由っていうのかな?
高校生だった自分が「なんで?」と思ってたことが
「あるなぁ」って思えるようになってるの。それがすごく不思議だった。
そう思ってから、確かに人との関わりかたが変わったかもなぁって思って。
大好きな人たちのことを大好き!と言って、その人たちとは絶対の何かがある。
だけど他の、確かに好きで、仲良くしたいっていう人たちの友達っていうラインが
その大好き!っていう人たちのところには絶対届かないことを知ってるの。
面白いよねぇ…ほんとここ1年くらいでそう思うようになったことに気付いた。
で、作品の話に戻るけど、今読んだほうがこれは断然面白いね。
今までも面白いと思ってたけど、それ以上だと思った。
母親が最初にこれ読んだときに冷たい校舎〜より面白いねっていうのに
えぇ?と思ってた自分はやっぱり高校生だったんだな、と思うね。